チェックアウト時刻を過ぎてもゲストが退出しておらず、清掃スタッフが部屋へ入れない。
数時間後には、次のゲストがチェックインする。
このような時は、清掃スタッフへ急ぐよう伝える前に、ゲストがまだ在室しているのか、何時に退出できるのか、清掃スタッフを待機させるのかを確認します。
基本となる対応順は次のとおりです。
・ゲストが在室しているか確認する
・清掃スタッフからホストまたは管理会社へ報告する
・ホスト側からゲストへ退出予定時刻を確認する
・現地待機、別物件への移動、再訪のどれにするか決める
・次のチェックインまでに通常清掃を終えられるか計算する
・間に合わない場合は追加スタッフと次のゲストへの連絡を手配する
チェックアウト時刻を過ぎていても、清掃スタッフの判断だけで入室したり、室内に残された荷物を移動させたりするのは避けます。
誰がゲストへ連絡し、誰が入室許可を出すのかを決めておくと、清掃開始が遅れた日も判断が止まりにくくなります。
民泊のチェックアウト遅延は3つの状況に分ける
チェックアウト時刻を過ぎている時は、最初に状況を分けます。
事前に認めたレイトチェックアウトと、連絡なしの退出遅延では、清掃会社への伝え方や追加費用の扱いが変わるためです。
事前に承認したレイトチェックアウト
ゲストから相談があり、ホストが退出時刻の延長を認めている場合は、無断の遅延ではありません。
この場合に必要なのは、変更後の退出時刻を清掃スタッフへ共有することです。
例えば、通常10時チェックアウトの物件で12時までの延長を認めた場合、清掃開始予定も12時以降へ変更します。
次のチェックインが15時なら、清掃に使える時間は3時間未満です。
移動、鍵の確認、清掃後の写真報告まで含めると、通常の人数では間に合わない可能性があります。
レイトチェックアウトを承認する前に、次の項目を確認します。
・次の予約が入っているか
・次のチェックイン時刻は何時か
・物件の標準清掃時間は何分か
・清掃スタッフの到着時刻を変更できるか
・追加スタッフを手配できるか
・清掃スタッフが別物件へ移動する予定はないか
空室があるかどうかだけで判断すると、清掃時間が不足することがあります。
連絡なしでゲストが在室している
室内から話し声やテレビの音が聞こえる、玄関を開けたゲスト本人と鉢合わせたといった場合は、清掃を開始できません。
清掃スタッフは室内へ入らず、ホストまたは管理会社へ状況を報告します。
退出時刻の説明や延長交渉は、予約内容を確認できるホスト側が行います。
清掃スタッフがゲストと直接やり取りすると、次のような判断まで求められることがあります。
・何時まで部屋を使えるか
・延長料金が発生するか
・荷物だけ置いて外出できるか
・清掃スタッフが何分待てるか
これらは清掃スタッフだけでは決められません。
現地では在室状況の確認まで行い、予約条件に関する回答はホスト側へ戻します。
ゲストはいないが荷物が残っている
スーツケース、衣類、食品、化粧品、充電中のスマートフォンなどが残っている時は、外出中なのか、チェックアウト後の忘れ物なのか判断できません。
玄関に靴がないことや、スマートロックの履歴だけでチェックアウト済みとは決めないようにします。
清掃スタッフは荷物を動かさず、次の内容をホストへ報告します。
・荷物が残っている場所
・荷物のおおまかな種類
・ベッドや浴室が使用中に見えるか
・鍵が返却されているか
・ゲスト本人を確認したか
ゲストから退出完了の連絡が取れるか、ホストから入室許可が出るまでは、本格的な清掃を始めません。
清掃スタッフはチェックアウト時刻だけで入室しない
清掃スタッフが鍵や暗証番号を持っていても、チェックアウト時刻を過ぎただけで解錠するのは避けます。
ゲストが着替えや荷造りをしている可能性があるためです。
玄関前で在室の可能性を確認する
清掃スタッフが現地へ到着したら、すぐに解錠せず、次の状況を確認します。
・室内から話し声やテレビの音が聞こえる
・玄関付近にゲストの靴や荷物がある
・鍵やカードキーが返却場所にない
・ホストから退出完了の連絡が届いていない
・スマートロック上で退出を確認できない
これらは在室を確定する情報ではありません。
ただし、入室を止めてホストへ確認する材料になります。
ノックする場合は清掃スタッフだと名乗る
物件の運用ルールでノックを認めている場合は、清掃スタッフであることを伝えます。
「清掃です。チェックアウト状況の確認で伺いました」
返答があった場合は、ゲストの許可なく室内へ入りません。
現在の状況をホストへ伝え、ホスト側からゲストへ連絡することを案内します。
強くドアをたたく、何度も呼びかける、大きな声で退室を求めると、同じ建物の居住者にも迷惑がかかります。
ノックをするか、メッセージと電話だけで確認するかは、物件ごとに決めておきます。
残された荷物を廊下や玄関へ移動させない
退出したように見える場合でも、清掃スタッフの判断でゲストの荷物を室外へ出しません。
ベッド上の衣類、浴室の化粧品、冷蔵庫内の食品も同様です。
忘れ物なのか、まだ使用中なのかを確認してから扱います。
状況報告のために写真を撮る場合は、パスポート、氏名、住所、クレジットカードなどの個人情報が写り込まないようにします。
ゲストが未退出の時は連絡順を固定する
チェックアウト遅延が起きてから連絡先を探していると、その間も清掃時間が減っていきます。
清掃スタッフ、清掃会社の責任者、ホスト、管理会社のうち、誰へ最初に連絡するかを決めておきます。
清掃スタッフからホスト側へ伝える内容
清掃スタッフは、「まだゲストがいます」だけでなく、判断に必要な情報をまとめて報告します。
・物件名と部屋番号
・本来のチェックアウト時刻
・清掃スタッフの到着時刻
・ゲスト本人を確認したか
・室内から物音がするか
・鍵やカードキーが返却されているか
・室内に荷物が残っているか
・スタッフが現地で待てる時間
・次に予定している清掃物件
例えば、次のように伝えます。
「10時チェックアウトの〇〇号室へ10時10分に到着しました。室内から話し声が聞こえるため入室していません。次の清掃へ11時に移動する必要があり、現地待機は10時30分まで可能です」
この形なら、ホスト側も待機、再訪、スタッフ変更を判断しやすくなります。
ゲストへの連絡はホストまたは管理会社が行う
ホスト側は、予約時に使ったメッセージ機能や電話でゲストへ連絡します。
最初の連絡では、遅れを責めるより、退出予定時刻を確認します。
「本日のチェックアウト時刻を過ぎており、清掃スタッフが現地へ到着しています。現在の状況と退出予定時刻をご連絡ください」
「すぐ出ます」という返答だけでは、その後の清掃予定を組めません。
10時20分、10時30分など、具体的な退出予定時刻を確認します。
連絡が取れない時の待機上限を決める
ゲストから返答がない場合、清掃スタッフをいつまでも待機させることはできません。
物件の立地や清掃予定に合わせて、待機判断の目安を決めておきます。
一例は次のとおりです。
・到着時:在室状況を確認してホストへ報告する
・到着から10分後:メッセージと電話の結果を確認する
・到着から15分後:現地待機を続けるか判断する
・到着から30分後:別物件への移動または再訪を決める
この時間がすべての物件に適しているわけではありません。
近隣に別物件があるのか、移動に何分かかるのか、次のチェックインが何時なのかに合わせて設定します。
次のチェックインまでの残り時間で対応を決める
ゲストが退出した後は、清掃スタッフが実際に入室できた時刻から残り時間を計算します。
本来のチェックアウト時刻から計算しても、すでに失われた時間は戻りません。
確認する時刻は次の4つです。
・清掃スタッフが入室できた時刻
・物件の標準清掃時間
・清掃後の確認と写真報告に必要な時間
・次のゲストのチェックイン時刻
利用可能時間は「次のチェックイン時刻-実際の入室時刻」で計算します。
標準清掃時間と予備時間を確保できる場合
通常の清掃時間に加えて、最終確認や想定外の汚れへ対応する時間も残っている場合は、予定どおり清掃を進めます。
例えば、次のチェックインが15時、清掃スタッフの入室が12時、標準清掃時間が120分なら、清掃終了予定は14時です。
残り1時間を、写真報告、補充漏れの確認、設備異常への対応に使えます。
この場合は、退出遅延があっても通常の人員で対応しやすい状態です。
標準清掃時間はあるが予備時間がない場合
次のチェックインが15時、入室が12時30分、標準清掃時間が120分なら、終了予定は14時30分です。
時間内には収まりますが、強い汚れ、ゴミの大量放置、設備の故障が見つかると間に合わなくなります。
この段階でホスト側へ、遅延の可能性を共有します。
清掃終了間際まで待ってから報告すると、追加スタッフや次のゲストへの連絡が遅れます。
標準清掃時間を確保できない場合
次のチェックインが15時、入室が13時、標準清掃時間が150分なら、通常の人員では間に合いません。
この場合は、清掃スタッフへ作業を急がせるのではなく、次のいずれかを選びます。
・追加スタッフを手配する
・近隣物件のスタッフを一時的に移動させる
・リネン搬入担当と室内清掃担当を分ける
・次のゲストの入室時刻を変更する
・荷物預かり場所がある場合は先に案内する
判断を先延ばしにすると、清掃が終わっていない状態で次のゲストが到着する可能性があります。
現地待機・別物件への移動・再訪を選ぶ基準
ゲストから具体的な退出予定時刻が返ってきたら、清掃スタッフの予定と照らし合わせます。
現地待機が向いている状態
・10分から15分程度で退出すると確認できた
・次の清掃予定まで時間がある
・一度移動する方が時間を失う
別物件への移動が向いている状態
・退出時刻が決まっていない
・近くに先に清掃できる物件がある
・再訪しても次のチェックインに間に合う
追加スタッフの手配が必要な状態
・通常人数では標準清掃時間を確保できない
・宿泊人数が多く、リネン交換量も多い
・次のゲストの到着が早い
・ゴミや汚れが多く、作業量を減らせない
再訪する場合は、移動時間、駐車料金、スタッフの次の予定まで含めて判断します。
時間が短くても省けない民泊清掃を優先する
清掃開始が遅れた日は、毎回行うターンオーバー清掃と、別日に行える定期清掃を分けます。
時間不足を理由に、宿泊ごとに必要な作業を省くと、次のゲストへ汚れや使用済み備品を残すことになります。
リネンとタオルを交換する
ベッドが整っているように見えても、使用済みのシーツや枕カバーをそのまま使いません。
物件で交換対象にしているリネンとタオルは、通常どおり回収して交換します。
・シーツ
・掛け布団カバー
・枕カバー
・バスタオル
・フェイスタオル
・バスマット
目立つ汚れがないことと、未使用であることは同じではありません。
水回り・キッチン・床の清掃を残す
浴室、トイレ、洗面台、キッチン、床は、宿泊ごとの清掃から外しません。
・浴槽、シャワー、排水口の清掃
・便器、便座、トイレ床の清掃
・洗面ボウル、蛇口、鏡の拭き上げ
・シンク、調理台、使用済み食器の確認
・冷蔵庫内の残置物確認
・床の髪の毛、食べかす、ゴミの除去
・ゴミ箱の回収と袋交換
短時間で終えるために、目につく場所だけを整える対応は避けます。
忘れ物・破損・補充不足を確認する
退出が遅れたゲストは、急いで荷造りをしている可能性があります。
忘れ物が残りやすい場所も確認します。
・ベッドやソファの下
・クローゼットの中
・充電用コンセントの周辺
・洗面台と浴室
・冷蔵庫内
・玄関収納
破損や通常より強い汚れがある場合は、清掃を始める前に状態が分かる写真を残します。
トイレットペーパー、ティッシュ、洗剤、ゴミ袋、アメニティなども、次の宿泊人数に合わせて補充します。
別日に回せる定期清掃を分ける
時間が不足した日に別日へ変更しやすいのは、あらかじめ定期清掃として管理している作業です。
・窓ガラス全面の清掃
・サッシや網戸の細部清掃
・家具を移動して行う床清掃
・換気扇の分解清掃
・エアコンフィルターの定期清掃
・収納内部の整理
・予備備品の棚卸し
・ベランダや室外機周辺の定期清掃
ただし、目立つ汚れ、悪臭、水漏れ、安全上の問題がある場合は、その日の対応が必要です。
別日に回した作業は、作業名、現在の状態、実施予定日を清掃報告へ残します。
次のゲストへの連絡と追加費用を整理する
チェックイン時刻までに清掃が終わらない可能性が出たら、完了直前まで待たず、次のゲストへ早めに連絡します。
ゲストへの案内はホストまたは管理会社が行い、清掃会社の待機料や再訪費とは分けて考えます。
次のゲストには具体的な入室時刻を伝える
「清掃が少し遅れています」だけでは、ゲストは移動予定を決められません。
現時点で分かっている入室可能時刻を伝えます。
「前のゲストの退出が遅れたため、現在清掃を進めています。清潔な状態でご案内するため、入室可能時刻を15時30分へ変更させてください。清掃が完了しましたら、改めてご連絡します」
予定より早く終わる可能性があっても、確実に案内できる時刻を伝えます。
入室可能時刻が変わった場合は、再度連絡します。
待機料・再訪費・追加人員費を事前に決める
退出遅延によって発生しやすい費用には、次のものがあります。
・現地待機料
・再訪費
・追加の交通費
・駐車場代
・追加スタッフ費
・時間外対応費
・別物件の予定変更に伴う費用
無料で待機できる時間、待機料が始まる時刻、再訪時の料金を、清掃会社とオーナーの間で決めておきます。
ゲストへ費用を請求する場合は、利用している予約サイトのルール、事前に案内した条件、実際に発生した費用を確認します。
清掃会社で追加費用が発生したからといって、自動的に全額をゲストへ請求できるとは限りません。
チェックアウト遅延の時刻を記録する
追加費用や次のゲストへの影響を確認できるよう、次の時刻を残します。
・本来のチェックアウト時刻
・清掃スタッフの到着時刻
・ホストへ報告した時刻
・ゲストへ連絡した時刻
・ゲストから返答があった時刻
・実際にゲストが退出した時刻
・清掃スタッフが入室した時刻
・清掃を開始した時刻
・追加スタッフが到着した時刻
・清掃が完了した時刻
・次のゲストへ連絡した時刻
写真報告には、清掃後の仕上がりだけでなく、作業開始前に確認した忘れ物、破損、強い汚れも分けて残します。
民泊のチェックアウト遅延でよくある質問
チェックアウト時刻を過ぎたら清掃スタッフは入室できますか?
チェックアウト時刻を過ぎただけで、清掃スタッフの判断による入室は行いません。
ゲストが在室していないか確認し、ホストまたは管理会社から入室許可を受けてから清掃を始めます。
ゲストの荷物だけが残っている時は清掃できますか?
外出中なのか忘れ物なのか確認できないため、荷物へ触れず、ホストへ報告します。
ゲストから退出完了の連絡が取れるか、ホスト側で荷物の扱いが決まるまで本格的な清掃は止めます。
清掃スタッフは何分待機させるべきですか?
一律の待機時間ではなく、ゲストの退出予定、次の清掃予定、物件間の移動時間から決めます。
運用上は、無料待機時間と待機上限を事前に設定し、上限を超える場合は再訪または別スタッフへの変更を判断します。
次のチェックインに間に合わない時はどうしますか?
追加スタッフで間に合うかを計算し、難しい場合は次のゲストへ入室可能時刻を伝えます。
通常清掃を省略して予定時刻だけに合わせるのではなく、清掃完了時刻を現実的に設定します。
チェックアウト遅延に備えて清掃会社とルールを決める
チェックアウトの遅れを完全になくすことは難しくても、発生した時の判断は事前に決められます。
ゲストには、チェックアウト時刻、鍵の返却方法、退出後の連絡方法を前日までに案内します。
清掃会社とは、次の内容を共有します。
・ゲストが未退出の時に最初に連絡する担当者
・清掃スタッフがノックしてよいか
・入室許可を出せる人
・無料待機時間と待機上限
・別物件へ移動する判断基準
・再訪時の料金
・追加スタッフを呼ぶ判断者
・通常清掃から外せない作業
・別日に変更できる定期清掃
・次のゲストへ連絡する担当者
・営業時間外の緊急連絡先
レイトチェックアウトを認める場合も、ゲストへの回答だけで終わらせず、変更後の退出時刻を清掃スタッフへ共有します。
民泊清掃を外注する時は、室内の清掃範囲や料金に加えて、未退出時の待機、再訪、追加スタッフ、写真報告まで確認しておくと、当日の判断が進めやすくなります。
大阪で民泊清掃の手配や連絡体制に不安がある場合は、物件のチェックアウト時刻、次のチェックイン時刻、標準清掃時間を整理したうえで、クリーンスマイルズへご相談ください。
通常清掃だけでなく、ゲストの退出が遅れた場合の連絡方法や再手配の範囲も含め、物件の運営スケジュールに合わせてご案内します。