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【プロ解説】エアコンの湿度戻りがひどい原因と3つの対策|故障ではありません

【プロ解説】エアコンの湿度戻りがひどい原因と3つの対策|故障ではありません

「冷房をつけているのに、ムワッとした空気がまとわりつく」 「夜中に湿度が急上昇して、不快感で目が覚める」

そのまま放置すると、不快なだけでなく、部屋中にカビの胞子を拡散させ、家具や衣類を傷める原因になります。

この記事では、湿度戻りのメカニズムと、今夜からリモコンひとつで解決できる具体的な設定方法を解説します。

結論:エアコンの湿度戻りは「故障」ではなく「仕様」である

多くのユーザーが故障と勘違いしてしまうこの現象ですが、実はエアコンの基本的な仕組みによって発生するものです。

修理を依頼しても「異常なし」と判断されるケースがほとんどです。

設定温度に達すると送風に切り替わる「サーモオフ」が原因



エアコンは設定温度まで室温が下がると、冷やし過ぎを防ぐために室外機のコンプレッサー(圧縮機)を停止させます。

この状態を「サーモオフ」と呼びます。 サーモオフ中は冷房運転ではなく、ただ風を送るだけの「送風運転」に切り替わります。

この時、除湿機能も停止するため、部屋の湿度が上がり始めます。

熱交換器についた水分が送風で部屋に戻されている



冷房運転中のエアコン内部にある熱交換器(アルミフィン)は、結露水で濡れた状態になっています。

コンプレッサーが止まり送風運転に切り替わると、熱交換器に付着していた大量の水分が風に煽られ、気化して部屋の中へ放出されます。

これが湿度戻りの正体です。

特に「気密性の高い住宅」や「狭い部屋」で起こりやすい



気密性が高いマンションや、畳数の小さい寝室などでは、エアコンの能力に対してすぐに部屋が冷え切ってしまいます。

その結果、頻繁にサーモオフ(送風状態)が発生し、冷房運転よりも送風運転の時間が長くなるため、湿度が戻る不快な時間が続きやすくなります。

今すぐできる!エアコンの湿度戻りを防ぐ4つの設定テクニック

特別な道具を買わなくても、使い方の工夫だけで不快な湿度戻りを抑えることは可能です。コンプレッサーを止めないための設定を行います。

・設定温度を0.5〜1度下げる
・風量を「微風(弱)」に固定する
・「冷房」モードを選択する
・窓を数センチ開けておく

これらの対策は、エアコンを「休ませない」ことを目的としています。

①設定温度を今より「1℃下げる」でコンプレッサーを動かす



サーモオフを防ぐ最も単純な方法は、エアコンに「まだ冷やす必要がある」と認識させることです。

設定温度を現在より少し下げることで、コンプレッサーの稼働時間が延び、除湿が行われる時間も長くなります。

ただし、寒くなりすぎないよう調整が必要です。

②風量は「自動」ではなく「微風(弱)」に固定する



風量が「自動」や「強」の場合、部屋が早く冷えるため、すぐに設定温度に到達してサーモオフしてしまいます。

あえて「微風」や「弱」に固定することで、部屋が冷えるスピードを緩やかにし、コンプレッサーが稼働し続ける時間を稼ぎます。

結果として除湿が長く続きます。

③「弱冷房除湿」をやめて「冷房」モードにする



一般的なエアコンの除湿モードは、冷やす力を弱めた「弱冷房」であることが多いです。

弱冷房は通常の冷房よりもさらにパワーが弱いため、すぐにサーモオフが起きます。

しっかりと除湿したい場合は、通常の「冷房」モードで運転する方が、結果的に多くの水分を除去できます。

④あえて「窓を少し開ける」で連続運転させる裏技



部屋の気密性が高すぎてすぐに冷えてしまう場合、意図的に窓を少し開けて外の熱を取り入れます。

矛盾しているように見えますが、僅かな熱負荷を与えることでエアコンが「冷やさなければ」と判断し、連続運転を行います。

これで除湿が止まるのを防げます。

なぜ「除湿モード」にしているのに湿度が戻るのか?

「ドライ」や「除湿」を選んでいるのに湿度が下がらない場合、エアコンの除湿方式が目的と合っていない可能性があります。

機能の特性を知ることが解決への近道です。

・弱冷房除湿:温度を下げるついでに除湿する(冷えすぎると止まる)
・再熱除湿:温度を下げずに除湿する(電気代は高め)

多くの普及価格帯のエアコンは、前者の弱冷房除湿しか搭載していません。

安いエアコンの除湿は「弱冷房」であり再熱除湿ではない



安価なモデルや標準的なモデルの多くは、「弱冷房除湿」という方式を採用しています。

これは単純に「弱い冷房」をかけているだけなので、部屋が設定温度まで冷えると当然止まります。

温度を下げずに湿度だけを下げる機能(再熱除湿)とは根本的に仕組みが異なります。

弱冷房除湿は冷やす力が弱くすぐにサーモオフする



弱冷房除湿は、微弱な運転で少しずつ冷やすため、湿気を取る量も限定的です。

その上、梅雨時など「気温はそれほど高くないが湿度が高い」日には、すぐに室温が設定温度に達して運転が停止します。

結果、除湿が中途半端なまま送風になり、湿度が戻ってしまいます。

本気で湿度を下げるなら「再熱除湿」搭載機が必要



室温を下げずにカラッとさせたい場合は、一度冷やして結露させた空気を温め直してから出す「再熱除湿」機能が必要です。

上位機種に搭載されていることが多いこの機能なら、室温に関係なく除湿運転を継続できるため、湿度戻りに悩まされることは少なくなります。

湿度戻りと同時に「酸っぱい臭い」がする場合の危険信号

湿度が上がると同時に、雑巾のような臭いや酸っぱい臭いが漂ってくるなら、単なる仕様の問題ではありません。内部で衛生的な問題が発生しています。

熱交換器のホコリが水分を溜め込みカビている証拠



長年使用して熱交換器にホコリが積もると、ホコリがスポンジのように水分を保持してしまいます。

アルミフィン単体ならすぐに乾く水分も、ホコリがあることで長時間滞留し、そこでカビや雑菌が繁殖します。

この汚れた水が気化することで、悪臭が発生します。

湿度戻りの風は「カビの胞子」を部屋中に撒き散らす



サーモオフ時の送風は、内部の水分を部屋に戻す作業です。

この水分がカビや菌で汚染されていれば、当然その胞子も風に乗って部屋中に拡散されます。

湿度戻りの風が臭いと感じるのは、高濃度のカビ胞子を吸い込んでいるサインといえます。

内部の汚れを落とすと水切れが良くなり湿度戻りも減る



プロによる高圧洗浄で熱交換器の汚れや油分を取り除くと、アルミフィンの水切れが良くなります。

結露水がスムーズにドレンホースへ流れるようになるため、送風時に蒸発して戻ってくる水分量が減少し、湿度戻りの不快感が軽減される効果も期待できます。

根本解決!湿度戻りがひどい環境を変えるアイテム

設定を変えてもどうしても湿度が下がらない場合は、エアコンの力だけに頼るのをやめ、物理的なアイテムで環境を調整します。

・サーキュレーター
・除湿機
・温湿度計

これらを組み合わせることで、エアコンの弱点を補うことができます。

サーキュレーターで冷気を撹拌しサーモオフを遅らせる



冷たい空気は床に溜まりやすいため、エアコンの温度センサーがある天井付近はまだ暑くても、床付近は冷えていることがあります。

サーキュレーターで空気を混ぜると温度ムラがなくなり、エアコンが正しい室温を感知できるようになります。

適切な運転制御が行われ、不必要な停止を防げます。

どうしても湿度が下がらないなら「除湿機」を併用する



エアコンの性能上、室温を維持しながら強力に除湿することには限界があります。

特に梅雨時や夜間など、気温が低く湿度が高い条件では、除湿機の併用が最も確実な解決策です。

エアコンは冷房、湿度は除湿機と役割を分担させることで、快適な空間を作れます。

エアコン湿度戻りに関するよくある質問

湿度が何パーセントになったら湿度戻りと言えますか?



明確な定義はありませんが、冷房運転中に50%〜60%だった湿度が、送風に切り替わった直後に70%〜80%以上に急上昇する場合、体感として強い不快感を伴う湿度戻りと言えます。

Q. つけっぱなしの方が湿度戻りは起きにくいですか?



つけっぱなしでも、設定温度に到達すればサーモオフ(送風)は発生します。

ただし、頻繁にオンオフを繰り返すよりは、室温が安定するため制御はしやすくなります。

重要なのはつけっぱなしにするかどうかより、コンプレッサーが低速でも動き続ける設定にすることです。

Q. ダイキンやパナソニックなどメーカーで違いはありますか?



ダイキンの一部機種には「プレミアム冷房」など、設定温度に達しても除湿を続ける制御機能があります。

パナソニックや三菱電機などの上位機種にも再熱除湿機能が搭載されており、これらの機能を持つ機種であれば、湿度戻りは起こりにくくなります。

まとめ:設定変更で改善しなければプロの洗浄か除湿機を

エアコンの湿度戻りは、故障ではなく仕組み上の現象です。

まずは「設定温度を下げる」「風量を弱にする」といった工夫で、コンプレッサーを止めない運転を試してください。

それでも改善しない場合や、戻ってくる風から嫌な臭いがする場合は、エアコン内部の汚れが原因で保水性が高まっている可能性があります。

その際は、プロによる分解洗浄で汚れをリセットするか、除湿機の導入を検討することをお勧めします。

クリーンスマイルズでは、快適な空気環境を取り戻すための清掃サービスを提供しています。