「去年クリーニングしたばかりなのに、もう臭う」 エアコンの吹き出し口を覗いて、黒い斑点を見つけると言葉を失いますよね。
見なかったことにして放置すると、カビの胞子を吸い込み続けて咳が止まらなくなったり、冷房効率が落ちて電気代が月に数千円単位で高くなったりします。 この記事では、なぜ1年でカビだらけになるのかという構造的な原因と、今日からできる予防策を解説します。 まずは、カビが発生するのは故障でも不良品でもない、という事実からお伝えします。
エアコンが一年でカビだらけになるのは故障?意外な原因とは
新品や洗浄直後でもカビが生えるのは、製品の不良ではありません。構造上の問題を理解すれば、対策が見えてきます。
高気密な住宅環境がカビの繁殖を助長している
近年の住宅は気密性が高く設計されており、窓を閉め切ると室内の空気が循環しにくくなります。
湿気やホコリが部屋の中に留まりやすいため、エアコン内部も乾燥しにくい状態が続きます。
昔の日本家屋のように隙間風が入る環境とは異なり、現代の部屋はカビにとって居心地の良い空間になっているのです。
冷房運転による「結露水」が湿気の主な原因
冷房を使うと、エアコン内部の熱交換器(フィン)はキンキンに冷やされ、結露による水滴が大量に発生します。
これは冷たいコップの表面に水滴がつくのと同じ原理です。
運転中は常に内部が濡れている状態となり、ホコリと水分が結びつくことでカビの発生条件が整います。
お掃除機能付きでも内部のファンまでは掃除できない
「自動お掃除機能」がついているから安心と思われがちですが、この機能が掃除するのは表面のフィルターだけです。
風を送り出す内部のファンや、結露水を受け止めるドレンパンの汚れまでは除去できません。
フィルター以外の場所は、通常のエアコンと同じように汚れていくと認識する必要があります。
一年でカビだらけを招く3つの生活環境と使用状況
同じエアコンを使っていても、汚れ方には個人差があります。ご自宅の状況が以下の条件に当てはまるか確認してください。
・LDKに設置しており、料理中の換気が不十分
・加湿器を常用している、または観葉植物が多い
・冷房を切った後、すぐに電源を落としている
これらは無意識に行なっていることが多く、知らず知らずのうちに汚れを加速させています。
①LDK設置でキッチンの油煙を吸い込んでいる
キッチンとリビングが一体になった部屋では、調理中に出る油を含んだ蒸気をエアコンが吸い込みます。
油分が内部の部品に付着すると、ホコリやカビが強力に張り付き、簡単には取れなくなります。
油汚れはカビの栄養分となるため、寝室などのエアコンに比べて繁殖スピードが圧倒的に早くなります。
②加湿器や観葉植物により部屋の湿度が高い
冬場に加湿器を使ったり、多くの観葉植物を置いていたりすると、室内の湿度が常に高い状態になります。
エアコンを使わない時期でも、内部に湿気が入り込み、隠れた場所でカビが少しずつ増殖します。
適度な湿度は人間には快適ですが、過剰な湿気は機械内部の衛生環境を悪化させます。
③冷房停止後に「内部クリーン」を行っていない
冷房や除湿運転の直後に電源を切ると、内部は結露水で濡れたままになります。
暗くて湿った環境はカビにとって好都合です。
多くの機種には、運転後に送風を行って内部を乾かす「内部クリーン」機能や「内部乾燥」機能がついていますが、これをオフにしていたり、途中で止めたりするとカビが生えやすくなります。
カビだらけのエアコンを使い続けるリスクと影響
たかが汚れと侮っていると、取り返しのつかない事態を招きます。生活や健康に及ぼす具体的な被害を知っておく必要があります。
咳やアレルギーなど健康面への懸念
カビを含んだ風を吸い込み続けると、夏型過敏性肺炎やアレルギー性鼻炎を引き起こすことがあります。
特に免疫力の低い子どもや高齢者がいる家庭では、原因不明の咳が続く要因になり得ます。通院が必要になれば、医療費や時間の負担が発生します。
フィルター詰まりによる電気代の上昇
カビやホコリでフィルターや熱交換器が目詰まりすると、空気を吸い込むのに余計なパワーが必要になります。
設定温度に達するまでの時間が長くなり、結果として消費電力が増えます。
汚れたまま使い続けると、年間で数千円から1万円近く電気代を損することもあります。
風に乗って部屋中にカビの胞子が拡散する
エアコンは部屋中の空気を循環させる装置です。内部が汚染されていると、運転するたびにカビの胞子を部屋の隅々まで撒き散らすことになります。
カーテンやソファ、カーペットなどにカビが付着し、部屋全体がカビ臭くなる原因を作ります。
【注意】市販スプレーでのエアコン内部洗浄は避けるべき
自分で安く済ませようとしてスプレー洗剤を使うと、逆に状況を悪化させることがあります。専門知識がない状態での内部洗浄は推奨されません。
エアコン洗浄スプレーの使用により、内部配線や基板に洗浄液がかかり、トラッキング現象による発火事故が発生するおそれがあります。
成分が残りカビの栄養源になってしまう可能性
市販のスプレーは水で洗い流さないタイプが多く、洗浄成分や汚れが内部に残存しやすい傾向があります。
中途半端に残った成分は、カビにとって格好の餌となります。
洗浄直後は良い香りがしても、数週間後には以前よりもひどいカビが発生するケースが少なくありません。
電装部品にかかると故障や発火の恐れがある
エアコンの内部には、水に弱い電子基板やモーターがあります。
スプレーの勢いで洗浄液が予期せぬ場所に飛び散ると、ショートして故障します。
最悪の場合、火災事故につながる危険性もあるため、メーカー各社も自分での内部洗浄を控えるよう呼びかけています。
奥の汚れには届かず表面を濡らすだけに留まる
スプレーの噴射力では、厚みのある熱交換器の奥まで洗浄液を届けることは困難です。
手前の汚れを奥に押し込んでしまい、排水経路を詰まらせて水漏れを引き起こすこともあります。表面だけを濡らしても、根本的な解決にはなりません。
一年でカビだらけにしないための日常のお手入れ
プロに依頼してきれいにした後、その状態を長く保つための習慣を紹介します。少しの工夫で次のクリーニングまでの期間を延ばせます。
・冷房使用後は「送風」または「内部クリーン」で乾燥させる
・2週間に1回、フィルターのホコリを掃除機で吸う ・晴れた日は窓を開けて換気を行う
これらは今日からすぐに始められる対策です。特に「乾燥」は最も効果の高い予防策です。
①冷房後は必ず「送風・内部乾燥」運転をする
冷房を使った後は、最低でも30分から1時間は送風運転を行い、内部の結露水を乾かします。
最近の機種には、電源を切った後に自動で乾燥運転を行う機能がついているものも多いです。電気代はわずかですので、この機能は解除せずに活用してください。
②2週間に1回を目安にフィルターのホコリを取る
フィルターにホコリが溜まると空気の流れが悪くなり、内部に湿気がこもりやすくなります。
2週間に一度は前面パネルを開け、掃除機でホコリを吸い取ってください。
油汚れがひどい場合は、中性洗剤で水洗いし、陰干しで完全に乾かしてから戻します。
③こまめな換気でエアコン周辺の湿気を逃がす
部屋の湿度が下がれば、エアコン内部のカビも増えにくくなります。
調理中や調理後は必ず換気扇を回し、天気の良い日は窓を開けて空気を入れ替えてください。
エアコンを使わない時期でも、時々送風運転をして内部の空気を動かすことが有効です。
プロに依頼すべき?エアコンのカビ汚れ判断基準
自分で掃除できる範囲には限界があります。以下のサインが出たら、無理をせず専門業者への依頼を検討してください。
吹き出し口から黒い点(カビ)が見える
風が出てくるルーバーやその奥に黒い点々が見える場合、内部のファンや発泡スチロール部分には、目に見える何倍ものカビが繁殖しています。
表面を拭き取っても、奥から次々と胞子が飛んでくる状態です。分解洗浄で根こそぎ洗い流す必要があります。
風から酸っぱい臭いや生乾き臭がする
スイッチを入れた瞬間に不快な臭いがする場合、内部で雑菌やカビが増殖しています。
芳香剤などで誤魔化しても、臭いの元はなくなりません。カビを含んだ空気を吸い続けることになるため、早急な対処が求められます。
小さなお子様やペットがいるご家庭
免疫力が未発達な乳幼児や、体の小さいペットは、空気環境の影響を大きく受けます。
アレルギーの発症リスクを避けるためにも、目に見える汚れがなくても、定期的なプロによるクリーニングで清潔を保つことが推奨されます。
失敗しないエアコンクリーニング業者の選び方
業者選びを間違えると、汚れが落ちていないのに追加料金を請求されるなどのトラブルになります。安心して任せられる基準を設けましょう。
価格の安さだけで選ぶと、十分な洗浄時間をかけず、表面的な作業で終わらされるリスクがあります。
表面だけでなく「分解洗浄」を行っているか
カバーやルーバー、可能であればドレンパンまで取り外して洗浄する業者を選んでください。
分解範囲が広いほど、死角にあるカビまで確実に除去できます。ホームページなどで作業工程を詳しく公開している業者は信頼性が高いと言えます。
作業内容と料金体系が明確に示されているか
汚れがひどい場合の追加料金や、駐車場代、防カビコーティング代などが事前に提示されているか確認します。
当日になって想定外の費用を請求されないよう、見積もり段階で総額を確認することが大切です。
万が一の損害賠償保険に加入しているか
人間が作業する以上、壁紙を汚したり、部品を破損させたりするリスクはゼロではありません。
トラブルが起きた際に、誠実に対応し補償を行える体制が整っている企業を選びましょう。
エアコンが一年でカビることに関するQ&A
Q. 自動お掃除機能付きならカビませんか?
カビます。お掃除機能がきれいにするのはフィルターのみで、内部の熱交換器やファンは通常のエアコンと同じように汚れます。
むしろ構造が複雑な分、湿気がこもりやすく、カビやすい傾向さえあります。
Q. 賃貸のエアコンクリーニング費用は誰の負担?
入居中のクリーニング費用は、原則として借主(入居者)の負担です。
ただし、入居直後からカビの臭いがするなど、明らかな不備がある場合は、管理会社や大家さんに相談すれば負担してもらえる可能性があります。
Q. 防カビコーティングの効果はどれくらい?
使用環境によりますが、一般的には半年から1年程度とされています。
コーティングをしたからといって絶対にカビないわけではなく、あくまで「生えにくくする」ためのものです。
日頃の乾燥運転などのケアは変わらず必要です。
まとめ:一年でカビだらけでも焦らずプロにご相談を
現代の住宅環境では、エアコンのカビは避けて通れない問題です。
1年で汚れてしまったからといって自分を責める必要はありませんが、放置すれば健康や家計への負担は大きくなります。
日常的なお手入れで予防しつつ、手に負えない汚れはプロの技術でリセットするのが、快適な空気を維持する最も賢い方法です。
クリーンスマイルズでは、民泊清掃で培った確かな技術で、皆様の健康的な生活環境作りをサポートします。