こんにちは。
民泊清掃というと、床掃除やリネンの交換、浴室やトイレの清掃など、目につく箇所を中心に対応されているかと思います。しかしながら、最近増えているゲストのレビューやクレームには、「パッと見はきれいなのに、細部が行き届いていない」といった指摘も多く見られます。
実はこの“細部”こそ、リピートや高評価を左右する隠れたカギなのです。
本記事では、見落としがちな清掃ポイントを具体的に挙げながら、それぞれの対処法や清掃チェックに組み込むコツをお伝えいたします。見えにくい場所にこそ、ゲストの信頼と満足は宿っているのです。
多くの清掃スタッフが気をつけていても、意外と見落としがちなのが「目線より下」「手を伸ばさないと届かない場所」「通常の導線外」の3つです。
例えば、家具の裏や照明の傘の上、換気扇のカバー内などは、ゲストもあまり目にしませんが、ふとした瞬間に気付かれると「ずさんだ」と思われてしまうリスクがあります。
また、ゲストによっては家具を動かす方や、写真撮影のために部屋全体を丁寧にチェックされる方もいらっしゃいます。こういったゲストに対しても安心感を提供できるよう、細部の清掃には特に力を入れたいところです。
では、具体的にどのような場所が「見えにくく、でも気づかれやすい」ポイントなのか。よくある10カ所を以下にご紹介いたします。
① 照明器具の上部(シーリングライト・スタンド照明など)
天井のライトやスタンド照明の上にホコリが溜まりやすいです。高い位置にあるため清掃を後回しにしがちですが、電球交換の際などに目につきやすく、印象を大きく左右します。
対策: 高所用のモップやハンディワイパーを活用して、定期的に拭き取りましょう。
② ベッドやソファの下
掃除機が届かない範囲にホコリや髪の毛が溜まりがちです。特にベッド下はゲストが荷物を置いたり、スマホを落としたりしてのぞき込むこともあります。
対策: 定期的に家具を動かして掃除するか、長柄のモップなどで奥まで対応しましょう。
③ 電源タップ・延長コードまわり
テレビや照明の裏に設置されている電源まわりには、ホコリがたまりやすいです。火災リスクにもつながるため、衛生面だけでなく安全面からも重要なポイントです。
対策: 掃除機のノズルやエアダスターを活用して丁寧に除去します。
④ 換気扇・通気口のフィルター
浴室やトイレ、キッチンなどに設置されている換気扇のカバーやフィルター内は、ホコリやカビの温床になりやすい箇所です。
対策: カバーを外して洗浄する、もしくはフィルターを定期交換しましょう。月1回のメンテナンスを推奨します。
⑤ カーテン・カーテンレール
布製のカーテンには匂いやホコリが付着しやすく、レール部分も手が届きにくいため清掃されにくいです。
対策: 季節の変わり目での洗濯を推奨。レール部分もついでに拭き取りましょう。
⑥ ドアの上部や裏側
ドアの上部のフチや、裏面の取っ手まわりなど、手が届きづらいところもホコリがたまりやすいです。
対策: 清掃時にタオルやフローリングワイパーでサッとひと拭き。習慣化すると手間に感じません。
⑦ 冷蔵庫・電子レンジの裏側と下部
キッチン家電の下や裏側は、食べかすやホコリの溜まりやすいゾーンです。冷蔵庫のモーター部分にホコリが溜まると故障の原因にもなります。
対策: 2~3ヶ月に一度、動かせる範囲で掃除しましょう。モップやスリム掃除機が便利です。
⑧ リモコン・スイッチ類の隙間
手が触れることが多い反面、細部の隙間は清掃が行き届かず、不衛生になりやすいです。
対策: 綿棒や歯ブラシなどで細かい部分まで除菌清掃をしましょう。
⑨ 洗濯機のゴミフィルター
セルフランドリーを設置している場合、フィルターの掃除忘れがトラブルの原因になります。
対策: チェックアウト時に必ずフィルターを点検し、ゴミがあれば除去しましょう。
⑩ 網戸・サッシの溝
見た目に影響しにくいため後回しにされがちですが、雨風による汚れや虫の死骸が溜まりやすく、意外とゲストに気づかれやすい箇所です。
対策: 溝専用ブラシや掃除機の細口ノズルで対応。雨が多い季節の前後に重点的に行いましょう。
「チェックリスト通りにやっているつもりでも、漏れがある」というのは現場ではよくあることです。以下の工夫を取り入れると、安定した清掃品質が維持しやすくなります。
■ 細部用チェックリストの作成
通常の清掃とは別に、「月1回の詳細清掃チェックリスト」を設け、細かい場所を集中的に点検できる体制をつくりましょう。
■ 写真による仕上がり確認
清掃後に仕上がりを写真で記録し、スタッフ間で共有することで、見落としやミスを防ぐことができます。特に見えにくい場所の清掃は、チェック項目として写真付きで可視化するのが効果的です。
■ 清掃スタッフへの研修と情報共有
新しく入ったスタッフにも、「なぜこの部分を掃除する必要があるのか」を理解してもらうことが大切です。見えない箇所の清掃は、理由が伝わらないと優先順位が下がりがちです。
ゲストは、細かい部分まで完璧であることを求めているわけではありません。しかし、見えない部分まできちんと配慮されているとわかった時、そこには信頼や安心感が生まれます。
特に「普段は気づかないけど、ふとした瞬間に発見する」というパターンが多いため、細部の清掃は“仕込み”に近い存在です。
丁寧に仕込まれた清掃は、直接的な「きれいさ」以上に、「この部屋は信用できる」「また泊まりたい」と感じてもらえる大きな要素になります。
清掃箇所①なぜ重要か②対策例
ベッド・ソファ下①見落としやすく、気づかれやすい②長柄モップで対応、定期移動掃除
照明器具の上①高所で手が届きにくい②定期的にモップやクロスで清掃
換気扇・通気口①カビ・ホコリの温床②フィルター清掃・交換を月1回実施
ドア上・裏①印象に直結する微細なホコリ②タオルでひと拭き、ルーティン化
家電の裏①故障リスク、虫の死骸などあり②2〜3ヶ月に1回、動かして清掃
見えにくい場所の清掃は、正直、手間がかかります。しかし、そのひと手間がゲストの信頼や満足、そして高評価レビューへと確実につながっていきます。
「どうせ見えないから」ではなく、「見えないからこそ、きちんとやる」。その姿勢こそが、民泊運営者としてのブランドをつくるのではないでしょうか。
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