お盆シーズンは、民泊にとって一年でも特に忙しい時期です。
予約が続くのはうれしいものの、チェックアウトから次のチェックインまでの時間が短く、「あと30分ほしい!」となる日もありますよね。
しかも、夏はタオルやゴミが増えやすく、エアコンや冷蔵庫の確認も欠かせません。大人数のゲストが続けば、部屋の中が「昨日まで本当に宿泊施設だった?」という状態になることもあります。
ただし、時間がないからといって清掃を雑にすると、髪の毛や忘れ物、備品不足などの見落としにつながります。大切なのは、全員が必死に動くことではなく、作業の順番と役割をあらかじめ決めておくことです。
今回は、お盆の民泊予約ラッシュを無理なく乗り切るための清掃のコツを紹介します。
清掃時間を短縮するために、まず見直したいのが備品の準備です。
清掃当日に「ゴミ袋がない」「シーツが足りない」「洗剤が空っぽ」と気づくと、買い出しや補充で大きな時間を失います。
お盆前には、ゴミ袋、トイレットペーパー、ティッシュ、洗剤、スポンジ、クロス、手袋、シーツ、タオルなどの在庫を確認しましょう。
普段より予約が多いなら、通常時より少し多めに用意しておくと安心です。保管場所もスタッフ全員で共有し、「予備のタオルがどこにあるか知っているのは店長だけ」という状態を避けます。
清掃道具は、必要なものをひとつのカゴやワゴンにまとめておくのがおすすめです。部屋の中を何度も往復する時間を減らせます。
可能であれば、前日までに次のゲストの宿泊人数とチェックイン時間を確認しておきましょう。
宿泊人数が分かれば、必要なタオル、アメニティ、ベッド数を先に準備できます。清掃が終わってから「枕がひとつ足りない」と気づくと、せっかく整えた部屋を再び歩き回ることになります。
また、連泊後なのか、一泊だけの利用なのかによっても汚れ方は変わります。大人数や長期滞在のあとは、ゴミや洗濯物が多くなることを想定し、必要に応じてスタッフを増やしましょう。
予約情報と清掃内容を事前に結びつけるだけでも、当日のバタバタを減らせます。
部屋に入ったら、いきなり掃除機をかけ始めるのではなく、まず全体を見渡します。
ゴミの量、使用済みリネン、忘れ物、破損、強い汚れなどを確認しましょう。通常より汚れがひどい場所があれば、最初に把握しておくことで作業時間を調整できます。
忘れ物や破損を見つけた場合は、清掃を進める前に写真を撮り、管理者へ報告します。あとから見つけると、前のゲストのものか、清掃中に起きたものか判断しにくくなるためです。
全体確認は数分で終わりますが、この数分が後半の混乱を防ぎます。急いでいるときほど、スタート前の確認が大切です。
全体を確認したら、部屋中のゴミと使用済みリネンを集めます。
ゴミ箱だけでなく、冷蔵庫、電子レンジ、キッチン棚、ベッド下、洗面所、ベランダも確認してください。夏はペットボトル、缶、弁当容器、アイスの袋などが増えやすく、冷蔵庫に飲み物が残っていることもあります。
同時に、シーツ、枕カバー、タオル、バスマットを回収します。洗濯機を使う場合は、できるだけ早い段階で運転を始めましょう。
洗濯機が回っている間に水回りや室内清掃を進めれば、待ち時間を減らせます。
浴室やトイレ、キッチンに落ちにくい汚れがある場合は、先に洗剤をつけておきます。
その間にベッド周辺や室内を清掃すれば、汚れがゆるみ、強くこすらなくても落としやすくなります。
ただし、洗剤を長時間放置したり、異なる種類の洗剤を混ぜたりするのは危険です。必ず商品の表示を確認し、決められた時間と使用方法を守りましょう。
塩素系洗剤と酸性タイプの洗剤を混ぜると、有害なガスが発生するおそれがあります。忙しいときほど、容器を確認せず勢いで使わないことが大切です。
室内清掃は、部屋の奥から玄関へ向かって進めると効率的です。
せっかく掃除した床を何度も歩いたり、ゴミ袋を持って行き来したりすると、汚れを広げてしまいます。
基本は、ベッド周辺、窓側、リビング、キッチン、洗面所、玄関というように、出口へ近づく流れを意識します。
ホコリを取る作業は上から下へ、床清掃は奥から手前へ。この基本を守るだけでも、やり直しを減らせます。
スタッフが複数いる場合は、全員が同じ場所へ集まらないようにしましょう。
ひとりは水回り、ひとりはリネンとベッドメイク、ひとりはキッチンと室内というように担当を分けると、作業が進みやすくなります。
ただし、「誰かがやったと思った」という見落としを防ぐため、担当範囲を明確にすることが重要です。
終了した場所にはチェックを入れ、最後にひとりが全体を確認する仕組みにしましょう。全員がバラバラに最終確認すると、確認したつもりで終わることがあります。
人数が多いだけでは、清掃が早くなるとは限りません。役割が曖昧だと、狭い洗面所にスタッフが3人集合するだけです。
短時間清掃でも、髪の毛、ニオイ、忘れ物、水回りの汚れは省けません。
特に、ベッド、浴室、トイレ、洗面台、冷蔵庫は、ゲストが清潔さを判断しやすい場所です。シーツを交換したあとに髪の毛がないか、タオルに生乾き臭がないかも確認しましょう。
エアコンが動くか、冷蔵庫が冷えているか、照明が点くかといった設備確認も必要です。
一方で、毎回行わなくてもよい作業は別日に分けられます。家具の裏や高い場所のホコリなどは、週1回、月1回の定期清掃へ回しましょう。
すべてを毎回完璧に行おうとすると、時間が足りなくなります。「毎回必要な清掃」と「定期的に行う清掃」を分けることがポイントです。
作業予定時間をすべて清掃へ使わず、最後の10分ほどは最終確認のために残しておきましょう。
玄関からゲストの目線で室内へ入り、ニオイ、髪の毛、水滴、備品不足、ゴミの残りがないか確認します。
ベッド数とタオル数が宿泊人数に合っているか、冷蔵庫に忘れ物がないか、エアコンや照明が正常に動くかも見ておきましょう。
清掃後の写真を残しておくと、仕上がりの確認やスタッフ間の共有にも役立ちます。
お盆の予約ラッシュを乗り切るには、清掃スピードだけを上げるのではなく、迷う時間とやり直す時間を減らすことが大切です。
備品を事前に用意し、入室後は全体確認、ゴミとリネンの回収、洗濯、水回り、室内清掃の順に進めましょう。複数人で作業する場合は担当を明確にし、最後はひとりが全体を確認します。
忙しい日こそ、「急いで掃除する」のではなく、「決めた順番どおりに動く」ことが品質を守るコツです。
時計と戦うお盆シーズンも、準備と仕組みがあれば怖くありません。ゲストにも清掃スタッフにも気持ちのよい民泊を整え、夏の予約ラッシュをスマートに乗り切りましょう。
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